乾燥肌・しわ・たるみに
赤ちゃんの肌はつきたてのお餅のようにしっとりしています。そして若い肌はムキタマゴのようにツルツルとハリがあります。しかし、年齢を重ねるごとに、肌はうるおいと弾力を失い、「しみ」「しわ」「乾燥肌」が目立つようになっていきます。
「歳だから...」とあきらめるのではなく、まずは、それぞれの肌の悩みにきちんと向き合って、理解すること大切です。その悩みのしくみを知り、その原因にあった効果的な対処方法でケアしてあげることで、肌年齢を若くすることは十分できるのです。
肌は、私たちの体全体を包み込み、外界のさまざまな刺激から守ってくれる役割をもっています。そして、肌はたえず摩耗していき、常に内側から新しい細胞が生まれてくることで、再生を続けています。
では、肌自体はどういう構造になっているのでしょうか。肌は一枚の「皮」ではなく、「表皮」と「真皮」と呼ばれる二層から成 り立っています。
- 表皮のメカニズム
表皮の一番下にある「基底細胞層」とよばれるところで、新しい表皮細胞が作られます。その後、約28日間で表皮の一番外側に届き「角質層」となります。それから、約14日間でアカとしてはがれ落ちます。これがよく聞く「肌のターンオーバー」です。ただし、年をとってくるとこのターンオーバーサイクルがどんどん遅くなります。また、角質層も古い角質がたまり硬くなり、いわゆる「面の皮が厚く」なっていきます。さらに、メラニン色素も皮膚に残り易くなり、シミやくすみの原因となります。 - 真皮のメカニズム
真皮層は、線維や毛細血管、リンパ管などがつまっており、これらが表皮層をささえて酸素や栄養素を送り込んだり、老廃物を運び去ったりしています。真皮層の主な成分としては、コラーゲンやエラスチン、さらにゼリー状のヒアルロン酸が代表的です。これらは「線維芽細胞」という細胞から分泌されます。皮膚の弾力やハリは、このコラーゲンやエラスチンから生まれているのです。また、ヒアルロン酸は肌のうるおいを保つ保湿成分として知られています。
年齢を重ねると体力が落ちてくるように、肌もさまざまな機能が低下してきます 。くわえて、現代生活のさまざまな外的ストレスによって老化がさらに進むのです。
肌老化の大きな原因は「紫外線」「細胞の酸化」「皮膚の乾燥」「皮膚の菲薄化」の4つにあるといわれています。
- 光老化: 紫外線によるダメージ紫外線を長年浴び続けることで、シミ、シワ、たるみなどを引き起こしてしまい ます。ごれを「光老化」といい、紫外線は肌に最も悪い影響を及ぼす原因となります。 顔と比較してお尻などほとんど紫外線に当らない部分は若い人の肌も歳を とった人の肌もそう変わらない状態です。これにより紫外線がどんなに肌にダメ ージを与えているかがわかります。
- 細胞の酸化: 金属や食べ物・油など、物質は長い間空気にさらされると酸化しダメージを受け ます。これと同じように私たちの細胞も酸化し、ダメージを受けています。では どのようにして酸化は進むのでしょうか?じつは、わたしたちの体内に取り込まれた酸素の一部からできる「活性酸素」が原因。活性酸素は細胞を酸化させます。皮膚が酸化すると細胞にダメージを与え、真皮のコラーゲンなどを硬くして皮膚の弾力を失わせ、老化を進めていくのです。さらに現代社会では活性酸素を発生しやすくする環境が、私たちの周りにはたくさんあります。紫外線やメンタルストレス、喫煙や大気汚染、また脂質の多い食事、添加物の多い食生活も活性酸素を過剰発生させる原因です。
- 皮膚の乾燥: 20歳をピークに女性の肌は乾燥しがちになってきます。これは角質の潤いを保つ天然の保湿成分「皮脂」が、年齢とともに減少していくのが主な原因。さらに真皮層の保湿成分ヒアルロン酸も減少していきます。乾燥にさらさられると、角質層の表面が乾いてはがれやすくなり、隙間が生じていきます。この隙間を通して、表皮の水分が蒸発してゆくのです。その結果、水分を失った表皮はさらに薄く硬くなり、小じわになっていきます。
- 皮膚の菲薄化: 年齢とともに肌弾力の元である、真皮層のコラーゲンやエラスチンの量が減少し 、肌細胞を作り出す力も衰え、表皮も薄くなっていきます。このように、年齢を重ねるとだんだんと肌が菲薄化(薄く)なってきます。
そしてこれらと深くかかわってくるのが女性ホルモン。女性ホルモンは真皮のコ ラーゲンの生成を促進し、紫外線の影響を受けにくくするといわれています。しかし、20~30代をピークにして、更年期を迎えると女性ホルモンの分泌はぐっと減って、コラーゲンやヒアルロン酸の分泌量の低下や新陳代謝の低下を招きます。
肌老化を防ぐには、紫外線が強い季節には日焼け止めなどでしっかりと肌を保護 しましょう。そして、できるだけ活性酸素を発生させない生活をこころがけ、20 代を過ぎたら、肌の保湿、肌弾力の元となるヒアルロン酸やコラーゲンの補給も積極的に行うことが大切です。
しかし実際には、ストレスが多く偏食しがちな現代の生活環境では、活性酸素の発生を抑え、減りつづける肌の保湿成分、弾力成分を通常の食事から十分取りつづけることはかなり大変。そこで効果的なのが、専門のサプリメントで足りない成分を補給してあげることです。
活性酸素対策には「ラクトフェリン」
ラクトフェリンは、体内の鉄・銅などを無毒化し、活性酸素の発生を元から抑える「抗酸化作用」がある画期的な成分として大変注目されています。カラダの酸化=老化。カラダの酸化を防ぐことがアンチエイジングにつながります。また、従来の抗酸化成分は、「発生した活性酸素を取り除く作用」でしたが、ラクトフェリンは、そもそも「活性酸素を発生させない作用」を持っていますので、毎日積極的に摂取することで、細胞酸化を予防し、カラダの根っこから美容・健康をめざすことができます。
肌保湿対策には「ヒアルロン酸」
ヒアルロン酸は、1gあたり約6000mlの水分を保持する能力があります。また、 70兆といわれる細胞間の体液を構成する主役であり、その保水能力は驚異的です 。加齢にともない体内の水分が減少することによって起こる「シワ」や「たるみ」には、ヒアルロン酸を外から補給してあげることがとても有効とされています。
肌弾力対策には「コラーゲン」
コラーゲンは、カラダの中で皮膚や骨、軟骨、腱、血管などに多く含まれるタンパク質です。体内には体重の約16%(体重60kgの人で約10kg)のタンパク質がありますが、その約30%がコラーゲン(体重の約5%)です。コラーゲンの主な役割は、からだの各組織がバラバラにならないように支えること。また、水分を保持し、カラダが干からびないようにする役割も担っています。さらに、バネのように伸び縮みする構造をもっていますので、肌のハリとツヤを保ち、シワやたるみを予防します。肌の弾力が落ちたと感じたらサプリメントによるコラーゲン補給はとても有効といわれています。
コラーゲンを助ける「コンドロイチン」
コンドロイチンはコラーゲン成分の活動を助けて、体内のタンパク質と結合し、お肌の真皮の結合組織や表皮細胞表面での代謝を活性化するといわれています。あわせて補給することで一層の効果が期待できます。